武漢発新型コロナウイルスについて押さえておくべき知識

しばらくブログはお休みしていましたが、昨今の報道の過熱ぶりとそれに煽られて右往左往している方たちを見るにつけ、いたたまれなくなり、久しぶりに一本記事を書こうと思い立ちました。

私は医師ではありませんが、現役の医療従事者として医療現場に身を置いています。そして武漢発の新型コロナウイルスに関する報道の聞きかじりによってかなり誤った認識を持っている患者さんと話をする機会が増えていることも実感しています。

この記事では、医学的な見識、客観的なデータ、勤務先の医師の見解等を織り交ぜながら、ウイルスに関するできる限り正確な情報を整理して提供したいと考えます。

また、私の個人的見解を入れることはできるだけ控えることとし、この情報を基にして皆様がご自身の理性と良識を使って考えていただきたいと願っています。以下情報となります。


コロナウイルスは、今回の騒動以前から存在しており、従来より風邪症候群の原因ウイルスの一つである。

今回の武漢発のコロナウイルスは、それまでに確認されていたコロナウイルスとは遺伝子配列が違うタイプのものだったので「新型」が付いた。

インフルエンザウイルスにA型B型があるように、「新型」であって、素性は今までのコロナウイルスと大差は無い。

「新型」が生まれた原因は特定されていない。ただし背景として、中国発祥の鳥インフルエンザ、豚コレラ、SARS等と同じように、中国の劣悪な衛生環境と衛生概念が生み出したと推測されている。

風邪に特効薬がないのであるから、コロナウイルスに対する特効薬はない。抗生物質もウイルスには効果がない。ウイルスを退治することができるのは人間が持っている自己免疫力のみ。

一般論として、感染力が強いウイルスは毒性が弱く、逆に毒性が強いウイルスは感染力が弱い。今回の武漢発の新型コロナウイルスは前者。

毒性が弱いので、感染しても発症しない(症状が無い)人が相当数いる。したがって検査すればするほど陽性(感染者)が増えるのは当たり前。

発症した人(症状が出た人)の80%は軽症、14%は肺炎、5%が重症(WHO・2月18日)。無症状の感染者まで分母にすると、この数値はもっと低下する。

日本国内における2018年-2019年シーズンのインフルエンザの推定患者数は1000万人以上。今回の武漢発新型コロナウイルスの陽性者数(日本国籍)は121人(厚生労働省・2月25日)。

2月26日現在日本国内では3名の死亡が確認されているが、全員高齢者で基礎疾患(持病)を持っていた。一方、学童年齢と10代の感染者に重症例は無い。比較のため日本国内でインフルエンザによる死亡者数は、2018年で3325人。

コロナウイルスの感染経路は、飛沫感染とエアロゾル感染が指摘されている。

飛沫とは、咳やくしゃみをすることによって、鼻汁や唾液が細かい水滴になったものをいう。飛沫に病原体が載って移動し、それが近くにいる人の鼻腔や口に入り込むことによって感染するものを飛沫感染という。

飛沫とともに空気中に放出されたウイルスは、水分の蒸発と共に感染力を失い、やがて死滅する。よって窓を開けるなどの換気は感染予防に効果がある。

エアロゾルとは、微粒子を指す。換気が十分でない狭い室内や閉鎖空間において、短時間の内に曝露されて起こる感染をエアロゾル感染という。空気感染とは根本的に違うし、医療従事者以外の人がエアロゾル感染の環境に置かれることはほとんど無い。

武漢発新型コロナウイルスの予防にためにマスクは必要ではない。マスクは症状のある人が他の人にウイルスを広げないために着用するべきである(アメリカCDC・2月28日)

予防は、体調が優れない人との接触は避ける。目、鼻、口を触るのを避ける。体調が悪い時は家で静養する。咳や鼻水はティッシュペーパーを使い、使ったティッシュはゴミ箱に。手に触れるものやその表面はいつも使っている洗剤で清潔にする。トイレ後、食事前、鼻をかんだ後、咳の後などは石鹸と流水で20秒以上手を洗う。手洗いできない場合は濃度60%以上のアルコール消毒液を使う。明らかに汚れた手は常に洗う。(アメリカCDC)


いかがでしたでしょうか? 昨今のテレビや新聞の報道姿勢では、このコロナウイルスが「不治の病」のような錯覚すら覚えてしまいます。そうして養われた恐怖心や取り越し苦労は、みなさんが持っているせっかくの自己免疫力を弱めてしまいます。

今回の武漢発新型コロナウイルスの騒動ですが、マスコミや素人の噂話に惑わされることなく、できるだけ信頼のおける情報を基にして、皆さん自身が考え、行動されることを切に望んでいます。

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