超能力とスピリチュアル

 心の拠り所や人生の支柱を求めて「スピリチュアル」に興味を持ったあなた、そんなあなたを惑わす厄介なものに「サイキック」があります。スピリチュアルに似ていて、まったく霊的ではありません。賢い消費者になるためには、正しい知識と眼力が必要です。

 例によってサイキック(psychic)を英英辞典で調べると、「理由を説明することができない奇妙で驚嘆する物事を起こす人間の精神力」「他人が何を考えているか、あるいは未来に何が起こるかということがわかる能力を持った人物」「肉体よりも精神に影響を与えること」というような意味がでてきます。

 ちなみにこの分野の英和辞典の訳は当てになりません。比較していただければわかると思いますが、英英辞典には無い意味が付け加えられていたり、そもそも日本語でもよくわからない訳がついていたりしてかえって混乱してしまいます。

 さて、サイキックという言葉をよく知られた日本語にすれば「超能力」という意味になります。上述した英英辞典に載っているサイキックの意味をみていただければご理解いただけると思います。超能力とは、現代の科学では説明しきれない事象ということになりますが…、他人の過去や心を読んだり、封筒の中身を透視したり、スプーンを曲げたり、何らかの物質を出現させたり、自分のエネルギーを他人に移して元気にさせたり、同じく他人を動かしたり…とその不思議な現象は数え上げたらキリがありません。

 しかしこれらの不思議現象はあくまでも私たちが生きている地上世界にある法則や仕組みを利用して起きているものです。理性的に考えられる方であれば、きっちりと論文にすることはできないまでも、現象が起きる仕組みの仮説を立てることは可能であります。そして近い将来、量子論分野がより発展して普通の人々の常識となるような日がくれば、これらの事象は理論的に証明されることとなり、全く不思議なもので無いことが明らかになっていくに違いありません。

 現在は3Dプリンターが当たり前のように存在していますが、50年前の人々に3Dプリンターを見せたとしたら、摩訶不思議な物質化現象と捉えるかもしれません。これと同様に未来の住人は、現在の不思議を全く当たり前の事として受け入れているかも知れないのです。

3D printer

 ですから超能力の使い手を特別視したり、崇拝するようなことがあっては危険なのです。超能力と呼ばれているものは、法則や仕組みを利用して起きている現象である以上、その仕組みを理解した上で練習すれば、大多数の方はその事象を再現することができるのです。

 さらに言えば、「スピリチュアルのようなもの」業界は参入障壁がとても低いので、様々な背景を持った人物が参入してきます。人柄の良い人や悪い人、善人もいれば悪人もいます。奉仕精神に満ちた人もいれば守銭奴もいます。それを十把一絡げに「こんな不思議なすごいことができる人だから、きっと特別な人に違いない」とか「この人は選ばれた人かも…」といった目で見ることは絶対にしてはいけません。あくまでも人としてリスペクトできるかどうかという視点を忘れないように気をつけたいものです。賢い消費者になるためには、正しい知識と眼力が必要です。

 前記事で、「霊媒現象に関わるものだけが本当の意味でのスピリチュアルであり、その中でも宗教性を持ったもの、つまり霊媒現象からこの世の正しい生き方を説いているものだけが spiritual を名乗るにふさわしい」と述べました。もちろん霊媒も超能力者の範疇に入ります。前記事の図でスピリチュアルがサイキックの中の一部に入っているのはそのためです。

 霊媒もその人柄や背景は同じように様々です。ただし霊媒(スピリチュアル)には、単なる超能力(サイキック)とは違い、もう少し複雑な法則が働いています。(次回以降に続きます)

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